別れ道までの距離
昔の事を考えてたら、
玲が起きてこないことに気付いた。
俺は、玲の部屋に行った。
玲の寝顔は、幼かった。
あの時の表情と、全然変わっていなかった。
高校生になっても、
大学生になっても、
社会人になっても。
玲はこのままなんだろうな。
俺は、そんな玲に引き寄せられるように、
玲の唇にキスをした。
それで起きたらお姫様だけど、
玲は起きなかった。
「玲!起きて。」
3度ほどそう言って、玲はやっと起きた。
俺はなんとなく、
また昔の事を思い出していた。
一階に行って、朝ごはんの用意をしながら、
親の話を聞いてふりーずしてる玲を放置して。