別れ道までの距離

-----初めてのキスが終わった後、

「ごめんね、蓮。」


そう呟いた。

俺はその玲の表情が、

なんだか大人っぽくて、

いつの間に女になったんだ、

って思った。


それから、

俺たちは夜、キスをするようになったんだ。-----



あのときの玲の顔を思い出して、

俺は、玲に話しかけていた。


「一人じゃたべれないの?」


そう言って、

玲が返事をしたかどうかも覚えていないけど、


俺は玲に口づけをした。

いや、口うつしだな。


生々しい事を言うと、

俺と玲は、唇と唇を合わせるキスしかしたことがない。


けど、俺は今日、

初めて玲の舌に触れた。


玲は気づいてないだろうけど、

少しだけ、俺は、玲との秘密の関係を、深みにおとした。




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