幻想館-赤ずきん編-
目が覚める?


私はいったい眠っているの?

それとも瞑想の世界をさまよい続けているの?



私の周りが、次第に見えてくる。


あんなに暗い空間だったのに・・・。



アンティークな家具

小さな窓


レースのカーテン


可愛いお花のバスケット



私が好きな部屋。



私が、本当に求めていたもの・・・。



それは、お伽話のヒロイン?


それとも・・・・・・?



「お気に召しましたか?」


「あっ! 館長さん!」


よかったぁ、やっぱりどこかにいたんだわ。



銀色の髪がサラサラと揺れ、優しい眼差しが向けられた。



「この空間は、あなたの望むビジュアルを見る事が出来るのです」


・・・なぁんだ、本物じゃないのね。



でも、何だかヘン?




「では物語を続けていいですか?」



・・・幾度とフィルムは、中断されていたのね・・・・・・


「ごめんなさい、続けて下さい」


やがて、


物語はクライマックスへ・・・・・







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