幻想館-赤ずきん編-

瞑想

その夜、遅くになって、母親は帰って来ました。



静かに入ってきましたが赤ずきんは、すぐに気がつきました


「お母さん、お帰りなさい!」


明るい表情の赤ずきん。

「まだ起きてたの・・・子供はサッサと寝るものだよ」


「お母さん、お腹がすいたでしょう
今、スープを温めるわね」


久しぶりに戻ってきたお母さん。


赤ずきんの喜び・・・


・・・母親の存在・・・

それは私にとっても同じ事?



「もしかして、お婆さんが来たの?」


母親は部屋の中を見回した。



「朝早く・・・」


「どうせ私の悪口でも言ってたんでしょう!!」


母親は苛立ちを見せる。


赤ずきんの心臓の鼓動が早くなる。


「お母さん、ごめんなさい・・・」



何故か赤ずきんは謝った。


「どうしていつもこうなるのよ!!
みんな私の気持ちなんて・・・わかっ・・・てくれな・・・い・・・」

赤ずきんは、母親の側に立った。


「お母さん、泣かないで!
私が謝るから・・・」



えっ!

どうして赤ずきんが謝るの?


お母さんは勝手に出て行ったのよ!!


・・・そうよ、私のお母さんもいつも自分勝手・・・・・・


赤ずきん、

あなたは、とってもいい子なのに・・・・・・






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