隣の人形
水羊羹をブヨブヨとつつきながら、俺は黙って聞くことにした。





「影無君、
この寺は、古い寺だから、潰すわけには行かない。俺は、やがて結婚し子を作るだろう。だがその前に真実だけは影無君、君に聞いて欲しい」


「俺の体には呪いがかかっている。もちろん王子様のキスなんかでは解けない。
ずっと俺の家系は、
呪われている
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