隣の人形
本当に好きな人と結ばれないという呪いだ。




どの代まで遡ればいいのかは知らない。

ある時、それは美しい容姿の男が居た。

あまりにも美しい容姿のため、山の神が彼を気に入ってしまった。


山の神は彼と添い遂げたいと、彼に言った。
彼は山の神の願いを承諾した。その代わりに、と彼はもののけや神と通じる力を自分にくれるように神にお願いした、


憑き物で困っている人の力となれるように、

時には、神の力を借りて人々を助けたいと彼は願った。



彼は半ば神の様な力を得た。
山の神は山から出れないらしい、男は山に自分が行くことにした。
山の神は男にこう話した。
「自分は山の神という小さい神である。この山にある祠が私自身である。祠が無くなれば私も消える。
私は祠に留まることしかできない神だ。
特別な力はお主に全てやってしまった。
どうか、それを理解し、私とともに祠で過ごして欲しい」
と。
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