隣の人形
誰からも頼られた寺崎は、
弱さや、悩みを見せれなかった。
いつか、寺崎の一族を救うことができるのだろうか。
寺崎の家にかかっている呪い。
それとも人間ごときがあがいても、
呪いには叶わないのだろうか。
どうして、寺崎も人間だということを、俺は失念していたんだ。
やっぱり、会わないと。
「黄色崎」
「はい?」
「寺崎に会いに行こう」
「え?えええ!どうやってですか!?」
「本家とやらに行けばいいだろ!寺崎は悩んでいたんだ。絶対に、何とかしないと」
「僕。」
「俺だけでもいく」
「僕も行きます!」
俺達の決意は固まった。
寺崎の本家とやらは、
ど田舎にあるらしく、
俺達は電車にのっていた。