隣の人形

「姉さんは死んだんじゃ…」
「人を殺すんじゃないよ」


つっこまれた。

どういうことだろうか、
姉が死んで居ない?


状況は理解出来ないが
姉は生きているらしかった。

夢なのだろうか?
夢でもいいか、そんなことを思い始めていた。

姉さんさえいれば。

「階段から落ちたんでしょー?」
「ん?ああ。みたいだ」



ここで一つの仮説を立てて見る。
この世界はパラレルワールドなのではないだろうか、
つまり無数にある内の一つ、
姉が生きている世界。

俺が、姉をすぐ見つけてしまい、姉が生きている世界。
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