隣の人形
「でも」
「…」
「相手は、すぐに彼女を見つけて、ラブドールちゃんは、捨てられたのよ」
「…」
「ねえ?そんな風に捨てられたラブドールちゃんは、そいつを怨んでないと思う?」
「…」
「でももしかしたら、ラブドールちゃんは、それで良かったのかも、知れないわね」
「そうなのか?」
「だって、人形だもの」



転校生は、
どんな表情をしているのだろうか。
俺には、見ることが出来なかった。


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