隣の人形
次の日。
俺は寺崎に相談したいことがあると言われた。
いつものポニーテールが、ほどけており、もはや女としか思えない寺崎。

髪がむすべない位。
そこまで、疲れているのかと聞いたら。
ゴムがなくなったと言っていた。

おそらく建月の仕業であろう。

放課後、喫茶店に入ると、何故か寺崎はポニーテールから、ツインテールにしていた。
やめてくれ!
そうやって女の子みたいなことするの。やめろ。
ときめくじゃないか。

は、というか。
寺崎は女っぽいし、こいつが周りの女達と戯れていたら、
なんだか、百合ちっくではないか。
少し鼻血が出た。
百合は嫌いではない。


「友達がいわくつき物件に住んでるんだ」
「へ。あ、うん」
ココアを飲みながら、話す寺崎。


「でさ、困っているらしい。」
「ふうん。幽霊にか?」
「いや幽霊がだ」
・・・・。
どうやらこいつの友達とやらが、幽霊らしく。


つまり、困っているというのは、
人間に困っているらしい。

「とんでもない変態でね」
「ふうん」
「幽霊たんはあはあとかいって、写真をパシャパシャ撮るらしい」
「本当にとんでもないな!」
「で、彼女はそこから、出ていけないから」
「なるほど」

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