あなたは先生。あたしは生徒。
なん…で…。



「あら、こんにちは。」

「……」

「覚えてる?初詣の時、神社で会ったの。」

「はい…」

「大和に用事かしら?大和なら疲れてねちゃったわよ~。」

「えっ…」

「それじゃあね。元カノさん。」



勝ち誇った顔をしてあたしの前から去って行く歩夢さん…。



そういう事か…



あたしは来た道を引き返す。



気づくと部屋のベッドに倒れ込むように寝ていた。



今まで我慢していた涙か溢れ出す。



大和…



嫌だよ…



次の日、いつの間にか泣きつかれて眠ってしまったあたしは、重い体を無理に起こし、ベッドから抜け出て顔を洗う。



酷い顔…



こんな顔大和に見られたくない…



でも学校行かなきゃ。



重い足取りのまま学校へ向かう。



1月の空はやっぱり寒くて、あたしの冷たい心を更に冷たくさせた。



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