あなたは先生。あたしは生徒。
【大和】



「中先!!聞いてんのかよ!?」

「うるせぇな。聞いてるよ…。」

「このままでいいのかよ!?」

「さぁね…」



俺は数学準備室で高瀬と話をしている。



やっぱり話すことは花。



「なぁ、そろそろ本当のこと言ってくれよ…。あんな辛そうな花見たくねぇよ…。」

「俺だって見たくねぇよ…」

「花にあんな顔させてんのは中先だろ!?」

「花の将来を守るためだ!しかたねぇだろ!!」

「何だよそれ…。将来って何だよ。中先話してよ…」



俺は高瀬に真実を打ち明けた。



「ありえねぇ。その女…。どうにかなんねぇのか?」

「どうにかなるんだったらもうしてるっつーの…。花には絶対言うなよ。それが歩夢との条件だ…」

「でも、このままじゃ花も朝陽と付き合ったままだぞ!?いいのか?」

「よくねぇ…。辛い…。俺、情けねぇよな…。」

「中先…。殴っていいか?中先らしくねぇ!!そんなんだったら花は戻ってこねぇぞ!!」

「あぁ…。分かってんだよ…。俺もそろそろ覚悟決めるわ…。高瀬、ありがとな。」



俺はもう迷わない。




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