強・憑いていますか?
 どういうことだ、と詰め寄ったら
 「お前のがさつさが、めいにうつる。」
 と、一笑に付されてしまった。
 ━殺す━。
 あきらめられない私は、遠くから仔猫のようなめいを見つめて、癒されている訳だが…。
 癒されている私の視界からめいを隠してしまう。
 ━ゆるさ~ん。
 ━ええぃ、どかんか~い。
 思わず、つっこみたくなる。
 しかも、どうやら、哀しい事に、この2人くっついてしまったようなのである。
 ━めい、だまされているぞー。
 私の斜め前で、杉崎がとろけるような顔をして、めいを見ている。
 杉崎のこの顔で、もう皆ショウガナイ、と諦めと納得の訳の分からない失恋をしているようだった。
 ━でも、私は諦められるかーい!
 絶対お友達になってみせるのである。
 
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