泣き顔にサヨナラのキス
ほっとする孝太の顔を見ると、あたしまで顔が緩む。
「孝太もヤキモチ、妬くんだね。なんだか、嬉しい」
「ヤキモチ?」
「だって、そうでしょ?」
「……これがヤキモチか。今まで、知らなかった。
あんまり、良いもんじゃないね」
「そうだね」
ふふっと笑ったら、孝太も笑ってて。
どちらからでもなく、近付いてキスをした。
キスするのも久しぶり。
孝太のキスは、いつもあたしを素直にさせる。