泣き顔にサヨナラのキス

 
女の子達の笑い声が耳についてイライラしていた。


生ビールをぐいっと飲み干して、追加のオーダーを確認する。


そして、空いたお皿をまとめて隅に置いたり、焼酎の水割りだの、お湯割りを忙しなく作って気を紛らわしていた。


何かをしていないと、孝太が気になって仕方なかった。


あたしには、どうして余裕がないのだろう。


どうして、直ぐに不安になってしまうのだろう。



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