泣き顔にサヨナラのキス


メールの送信者は、原口係長だった。


『話がある。時間取れるか?』


事務所に居るんだから、直接言えばいいのに。


顔を上げてチラッと見ると、何やら難しい顔で電話をしている原口係長。


時間って?今でもいいのかな?


取り合えず『了解しました』とだけ、返事を返した。



それから、暫くして原口係長は外出してしまった。


あたしはといえば、突然舞い込んだ仕事に振り回されて、気が付くと既に夕方。



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