泣き顔にサヨナラのキス
 

「あ、山本さん。一緒にランチ行かない?」

えっ?と驚いたように、あたしを見た山本さんの視線は、すぐに孝太へと移る。


「お邪魔じゃないですか?」


何を今更と想う。だけど今、孝太と二人きりになりたくなくて。

ずるいけど、山本さんに居て欲しい。


「一緒に行こうよ」


あたしの気持ちを知ってか知らずかわからないけど。


そう言った孝太に、山本さんが「じゃあ」と頷いた。





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