泣き顔にサヨナラのキス
こんな気持ちで、抱かれたくないのに、適当な断る理由が思い付かない。
アレにはまだ早いし。
あたしの部屋で食事をした後、やっぱり孝太はあたしをベットに引き倒した。
いつものように優しいキスが少しずつ深くなって、孝太の手があたしの素肌を撫でる。
カットソーを首から引き抜かれて、上半身が露になった。
……今日はイヤ。
「待って、孝太」
孝太の胸を両手で押す。
「ダメ、待てない」
艶かしい笑みを浮かべる孝太は、あたしの言葉を本気にしていないのか、動きを止めなかった。