泣き顔にサヨナラのキス
一瞬、考えて山本さんに視線を戻す。
……目が怖いんですけど。
「い、行きます」って、あたし達いつから仲良くなったっけ?
そして、二人で何故か、梶間食堂へ。
「夜は居酒屋みたいになるんだね」
「…………」
何で怒っているんだろう。
「山本さん?」
顔を上げると、いきなりあたしをキッと睨む。
「どうしてなんですかっ?」
「はっ?な、何が?」
あたしの問いを無視して、丁度届いた生ビールを乾杯もせずに、グビグビと音を立てて飲み出した。