泣き顔にサヨナラのキス


「孝太、もっと連絡して。用事がなくても」


それだけで。

孝太の声を聞くだけで、あたしの気持ちは落ち着くはずだから。


「電話?」


「メールでもいいけど」


「うーん……」


難しいことを言ったつもりはないのに、孝太は困った顔をして目を逸らした。

その様子に、また不安になってしまう。


「ダメなの?」


「……、なるんだよ」


孝太の言葉が、ハッキリ聞き取れなかった。





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