泣き顔にサヨナラのキス
      

……だけど。



「そうそう、俺らと同じ、二つ違いだよ」

孝太は呑気にアイスをぱくついている。


あぁ、もう。

あたし気も知らないで。


それは特番みたいな扱いになっていて、擬似披露宴を設定していたのにも拘らず、当の女子アナが仕事の都合で来られなくなっていた。


孝太はそのコントのような擬似披露宴で爆笑していたけど、あたしは複雑な気分になって少しも笑えなかった。


やっぱり、何も考えていないのかな。


なんて想っていたとき、孝太の携帯が鳴り響いた。




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