泣き顔にサヨナラのキス
     

携帯は孝太の上着のポケットに入っているみたい。


「ごめん、カナ携帯取って」


「あ、うん」


すぐ近くに座っていたあたしは、ハンガーに掛けている上着から、携帯を取り出して孝太に手渡した。


と、その時。


孝太のポケットから一枚のメモがひらりと落ちた。



< 476 / 614 >

この作品をシェア

pagetop