泣き顔にサヨナラのキス


……弓枝ちゃん?

それって、例の電話番号の子じゃない。


梶間食堂のバイトの子だったんだ。名前で呼んだりして、随分仲良しなんだね。


「あのさ、カナの独り言、思いっきり聞こえてるから」

「はっ?」

顔を上げると、孝太は苦笑い。

あたしもバツが悪くて目を逸らした。



そこにタイミングよく店員さんがやってきた。きっと例の弓枝ちゃんだ。


「注文お決まりですかー」


……ん?この声って?


もしかして?




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