泣き顔にサヨナラのキス
「……そういった訳で、孝太を怒らせたんだけど。
でも、孝太は孝太で……」
あたしは、昨夜からの出来事をかいつまんでみどりに話した。
『ふうん。そうなんだ。
まぁ、色々あるよねぇ。
でも、その子、山本さんだっけ?
かなり積極的よね。
彼女に面と向かって、そのセリフ、ただ者ではないね。あはは。これからの展開に期待大だわ』
みどりは声をあげて大笑いをすると、何かのレビューのようなコメントを述べた。
その声があまりに楽しそうで、落ち込んでいるのがバカらしくなる。