いじめられっ子と物の怪憑き少女
1章 入学式の朝も波瀾万丈(みそ汁ごときで喚くなや)
「真果、早く起きろ」
優しい声が聞こえたと思いきや、乱暴に布団を剥がされ、蹴飛ばされた。
なんつー起こしかたやねん。
「もうちょい優しい起こし方無いんかい」
「ねーよ。大体おまえに優しくして、なんの特があんだよ」
「でもさー」
「ぐだぐだ言ってねーでさっさと下りて来い」
それだけ言うと、さっさと部屋から出て行ってしまった。
まだ文句言い足りへんねんけど…。