大切なこと。
7時くらいになって男の子たちが起きてきた。
「おはよう。二人とも。」
「おはよう!」
「…。」
神谷くんはまだ機嫌悪いのかな…
「奏ちゃんね。朝はいつもこう(笑)」
私は咲の言葉に頷いた。
へぇー…朝弱いんだ。
「なぁなぁ。これ何?」
准くんはテーブルの上の私が作ったパンを指してたずねた。
「あーそれねー。玲華が作った朝ごはん!おいしいよー」
「えっ?まじで?やったぁ。うまそう!いただきます!」
准くんはいきよいよくそのパンを食べはじめた。
神谷くんは無言でそこに座り静かに一口食べた。
「やべっ!うめぇー」
「准うるさい!」
咲はあまりにもはしゃぐ准くんに呆れていた。
「おいしい…」
神谷くんも小さい声だけどおいしいって…
自分の料理でこんなに言ってもらえたのは初めてでホントにうれしかった。