大切なこと。
恐い…
ウッ…ウッ…
安心して涙が止まらなかった。
「おい!大丈夫か?」
「……グスッ…。」
バサッ。
「お前さみぃだろ?」
神谷くんが上着を脱いでわたしにかけてくれた。
「あ、ありがとう…。」
「おぅ。てか今日は俺らの家くるだろ?」
……。
どうしよ。
いまあの家行って咲とかにいろいろ聞かれたくないな…思い出したくない。
あんなやつのこと。
「………。」
「うーん…やっぱ今日はいろいろ聞かれたくねぇよな。わかった。」
そういうと神谷くんが手招きをした。
私は何もいわず神谷くんの後についていった。
しばらくたって…
一台の高級車がきた。
「奏様と…玲華様ですね。お乗りくださいませ。」
「えっ…えっ…」
神谷くんはためらいもなくその車に乗り込んでまた手招きをした。
私はとりあえずその車に乗った。