向日葵の逝く先
 


「そんな、実の娘を邪魔者みたいに…」

「邪魔なのよ」


おおう。

はっきり言うなあ。


「彼氏と映画でも行けよ」

「え」

出かける支度を終えた考が、わたしを見て言った。

「あ、わりー。花は彼氏とかいねーもんな。忘れてたわ」

にんまり、馬鹿にするみたいに笑う。


「うっさい、考の馬鹿ー!」

「わりー、わりー」


そして考は玄関から出て行った。


 
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