向日葵の逝く先
 


「あの子ねえ、彼女とデートなんだって」

「へ」


か、かのじょ?


だってまだ考は中学生で。

わたしは高校生だけど彼氏なんかいなくて…。


「あんたもはやく彼氏くらい見つけなさいよ。夏休みだってのにすることないんだから」

「うるさいやい」

わたしは枕をぎゅうと抱きしめた。


うー。

なんか悔しい。


「…だから、掃除の邪魔なの。ぼんやりしてないでどっか行きなさい!」


 
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