向日葵の逝く先
 


「まあ、そんな落ち込むことないって」


生意気な弟でも、こんなときはやっぱり可哀想だし。

わたしは考の頭をぐりぐり撫でた。


「元気だしなよ」

「……」


考は唇を尖がらせている。

顔は赤いし、タコみたい。


「お姉ちゃんがアイス持ってきてあげるから」


そしたら考はわたしを見上げて。


「……チョコのやつ」

「はいはい」


 
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