向日葵の逝く先
 


「そんな力いっぱい否定しなくても」


はははって陸くんが声を上げて笑う。

大きく口開けて。

普通の男の子みたいに。


すっごく意外。

こんなふうにも笑えるんだ。


わたしもつられて、あははって笑った。

陸くんとこんなふうに笑いあうなんて、昨日まで考えられなかったのに。



「――そういえば、ビー玉は見つかった?」

「あ、うん。今日の昼に見つけたの。そこにあったんだ」


わたしは向日葵を指差した。


 
< 50 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop