向日葵の逝く先
 


「わたし、ビー玉とかとんぼ玉とか、ガラス細工集めるのが好きなの」

「へえ」

「…変?」

「全然変じゃないよ」


おおお。

いい人だ!


わたしは嬉しくなって、
ブランコの鎖を強く掴んだ。

「わたしはね、ラムネに入ってるビー玉が一番綺麗だと思うんだ。出してみたことある? 薄い青色でね、シンプルで、太陽にかざすと光と濃い色がくっきりわかれて、ほんとにすごく綺麗なの!」


勢いで語って、
訴えるように立ち上がる、と。


べちょ。

って妙な音がした。


 
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