向日葵の逝く先
 


「ありがとう」


アイスを受け取ると、
陸くんはにっこり微笑む。


うう。

優しいよ。

とてもラブレター捨ててた人間とは思えない。


…いや、あのことは忘れよう。

きっとなにか理由があって捨てたんだよ。

うんうん。


食べ物をくれる人に悪い人はいないのだ。




そしてアイスを食べ終わる頃まで、

わたしたちは他愛もない会話をして過ごした。


 
< 54 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop