私たち双子でした
「ねぇ、横田沙織と山本梨桜って君たち?」
先輩たちがいるドアの反対から出たとき後ろからそう呼ばれた。
振り向くと腰パンをしてネックレスやらジャラジャラ鳴らす先輩たちが近づいてきた。
反動で沙織の後ろに隠れた。
「そうですけど?」
こんな先輩たちにも普通に話せる沙織はすごいと思った。
ちらっと沙織の後ろから顔を覗かせると香水の匂いがぷんぷんしてきた。
「おー!君は沙織ちゃん?スタイルいいね!彼氏とかいるの?」
ニヤニヤした顔で沙織にそう聞く先輩
「いますよ」
「残念ー!梨桜ちゃんは?」
沙織の後ろに隠れていたのにもう1人の先輩に引っ張られて、出てきた。
どうしよう‥
苦手すぎて喋れない!
ただ、もぞもぞしてニヤニヤする先輩をチラッとみた。