夜空すきですか。
「明日は晴れだよ」
「なんてったって杏奈様は晴れ女だから」
誇らしげに
胸をはってこたえる杏奈に
笑ってしまった。
「うける(笑)」
「優衣ばかにしたなーっ」
わたしたちは
そんなたわいもない話で
盛り上がっていた。
「あ、そういえばクラスにイケメンいた!?」
杏奈は目をキラキラさせながら
聞いてきた。
「んー…」
イケメンなんていたっけ…?
そのとき ふと
隣の席の男の子の事を
思い出した。
「藍川って人はなかなかカッコよかった気がする」
藍川 という名前を
だしたとき、
一瞬だけど杏奈の表情が
固まった気がした。
「…へー、どんな人?」
少しだけさっきと
声のトーンが違うような
「よくわかんない。性格謎」
「でもあの髪型はよかった(笑)」
「今度あそびにいく♪」
「待ってる」
わたしたちは
それぞれの教室に向かった。