群青の月
繁華街のネオンが街を明るく照らすから、今が夜中だって事を忘れてしまいそうになる。
ビルの隙間から淀んだ夜空は見えるのに、そこにあるはずの月はどこにも見えなくて…
当たり前に存在している月すらも見えないこの街は、やっぱり汚れているんだって思った。
ふと、ビルの屋上に視線を遣ると、暗闇に紛(マギ)れて人影が見えた。
……あんなとこで何してるの?
ただの清掃員なのかもしれない。
だけど…
あたしは何故かその人影の正体が無性に気になって、ビルの裏口を探し出して中に入った――…。
ビルの隙間から淀んだ夜空は見えるのに、そこにあるはずの月はどこにも見えなくて…
当たり前に存在している月すらも見えないこの街は、やっぱり汚れているんだって思った。
ふと、ビルの屋上に視線を遣ると、暗闇に紛(マギ)れて人影が見えた。
……あんなとこで何してるの?
ただの清掃員なのかもしれない。
だけど…
あたしは何故かその人影の正体が無性に気になって、ビルの裏口を探し出して中に入った――…。