群青の月
まるで最初からこの話を考えていたかのような冬夜の口振りに、あたしは言葉を失ってしまう。


正直、体を使わずにお金が手に入るなんて美味しい話なんだから、すぐにでも飛び付きたい。


この体が今更どれだけ汚れたって、もう関係ないけど…


それでもあの反吐が出そうな行為をしなくていいのは、あたしにとっては好都合だから…。


だけど…


冬夜にとってメリットがあるとは思えないこの提案に、一体何の意味があるのかがさっぱりわからない。


その疑問が猜疑心(サイギシン)を生み出して、安易に頷く事が出来なかった。


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