群青の月
柚葉には、きっと俺が言いたい事はわからないだろう。


だけど…


それでも、俺は柚葉に困惑の笑みを向けながら、首をゆっくりと横に振った。


「全然違うよ」


「どこが?」


「俺は柚葉の事を見下してるつもりはないし、見下すつもりもないからな」


俺の話をやっぱり理解出来ないらしい柚葉が、益々眉をしかめる。


眉間にグッとシワが寄った柚葉の顔は、どう見ても不機嫌そうなのに…


そんな表情だからこそ、彼女自身が持っている色香(イロカ)が際立った気がした。


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