群青の月
冬夜に勧められてお風呂に入る事にしたけど、無駄に広くて綺麗なバスルームは落ち着かない。


お陰で、あたしはさっさと髪や体を洗って、15分もしないうちにバスルームから出る事になってしまった。


冬夜から借りたパジャマはどう見てもレディース物で、この服の持ち主は“冬夜の彼女”なんだって思った。


こんな物まで上品な感じがして、彼にもその彼女にも少しだけ嫌悪感を抱いてしまう。


外観を始めとした、インテリアや日用品までもが高級そうな物ばかりのこの場所は、あたしにはやっぱり居心地が悪くて仕方なかった。


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