群青の月
時間を持て余しているあたし達は、ソファーでコーヒーを飲みながらテレビを観ていた。
だけど…
進行が下手な司会者にげんなりして、よくわからないモノマネを披露する芸人は、ただ煩いだけで面白いとは思えない。
「こんな芸人いたっけ?」
「……知らない」
「俺、就職してからずっと仕事漬けだったから、芸人とか詳しくないんだよな……。お前、有名人とか詳しい?」
「テレビなんか観ないし」
あたしを見ながら訊いて来る冬夜の視線には気付かない振りをして、テレビを観たまま淡々と答えていた。
だけど…
進行が下手な司会者にげんなりして、よくわからないモノマネを披露する芸人は、ただ煩いだけで面白いとは思えない。
「こんな芸人いたっけ?」
「……知らない」
「俺、就職してからずっと仕事漬けだったから、芸人とか詳しくないんだよな……。お前、有名人とか詳しい?」
「テレビなんか観ないし」
あたしを見ながら訊いて来る冬夜の視線には気付かない振りをして、テレビを観たまま淡々と答えていた。