群青の月
「何か飲むか?」


「……いらない」


ぶっきらぼうな態度でタバコを咥えると、冬夜が眉を寄せながら笑った。


「お前、本当にヘビーだよな……。そんなに吸ってたら、いつか絶対に病気になるぞ」


「アンタだって、あたしと大して変わらないじゃん」


「……確かに」


呆れながら冬夜を見ると、彼が納得の苦笑を漏らした。


「じゃあ……程々にしとけよ、とでも言っとくかな」


「ウザ過ぎるんだけど……」


そんな悪態に優しく微笑んだ冬夜は、あたしの吸い掛けのタバコをスッと取り上げた。


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