群青の月
会いたい……


柚葉に対してそんな気持ちを抱いたのは彼女自身を恋しいと思うから、と言う訳じゃない。


だから…


毎晩のように感じていた柚葉の体温が、今はこの手の届く距離に無い事に切なさを感じるのは、絶対におかしな事なんだ…。


きっとそんな風に思うのは、心地好過ぎた微温湯にはまってしまっただけで、彼女自身を求めている訳じゃない。


柚葉に興味がある事は否定しないし、彼女の事を知りたいって気持ちも変わっていない。


だけど…


それは、絶対に恋愛感情なんかじゃなかったのだから…。


< 207 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop