群青の月
「離、して……」
あれ程会いたいと願っていた柚葉に、いつものような強気な表情は無くて…
そんな彼女をよく見ると、酷い顔色をしている。
「お前……どうした……?」
次に会った時に言いたいと思っていた事は微塵(ミジン)も出て来なくて、咄嗟に零したのは柚葉を案じる言葉だった。
「は、早く……離してよ……」
彼女の口調には、いつもみたいなぶっきらぼうな気怠(ケダル)さはどこにも含まれていなくて…
今にも倒れてしまうんじゃないかと思うくらい、本当に弱々しい声だった。
あれ程会いたいと願っていた柚葉に、いつものような強気な表情は無くて…
そんな彼女をよく見ると、酷い顔色をしている。
「お前……どうした……?」
次に会った時に言いたいと思っていた事は微塵(ミジン)も出て来なくて、咄嗟に零したのは柚葉を案じる言葉だった。
「は、早く……離してよ……」
彼女の口調には、いつもみたいなぶっきらぼうな気怠(ケダル)さはどこにも含まれていなくて…
今にも倒れてしまうんじゃないかと思うくらい、本当に弱々しい声だった。