群青の月
◇Side‥柚葉
【Side‥柚葉】
うっすらと目を開けたあたしは、どこかで見たような天井を前に眉を寄せる。
体も頭もすごく重くて…
起き上がるどころか、あまり動く気にもなれない。
ボーッとしたまま横を見た瞬間、目を大きく見開いた。
あたしの体を労(イタワ)るように抱き締めている腕は、間違い無く冬夜のもの…。
それを見て昨夜の事を思い出し、何とも言えない気持ちになってしまった。
寝起きの頭でも、彼の腕に包まれて眠りに就いた事をハッキリと覚えている。
そんな自分の行動が情けなくて、深いため息が漏れた――…。