群青の月
◆Side‥冬夜
【Side‥冬夜】
柚葉との再契約が成立してから1ヶ月が過ぎ、季節は夏を目前に梅雨入りしていた。
毎日降ったり止んだりを繰り返す鬱陶しい雨は、引きこもってばかりの俺の生活に拍車(ハクシャ)を掛けて…
俺は益々、外出を避けるようになってしまっていた。
とは言え、柚葉が外出を望めば喜んで一緒に出掛けるし、彼女の為なら大雨の中の外出だって苦にはならない。
「ちょっと出掛けて来る」
「どこ行くんだよ?」
「コンビニ」
柚葉は短く答えた後、俺の言葉も待たずにさっさと玄関に行ってしまった。