群青の月
車を運転しながら、フロントガラスの向こうで光る夕陽に目を細める。


再契約を結んでからは、柚葉のバイトが休みの日には一日中ずっと一緒に過ごす事もあって…


そんな日は穏やかな気持ちでいられたし、心には温もりを感じる事が出来た。


「明日は何のバイトだっけ?」


「デモンストレーター」


「あぁ、試食販売か」


「あれ、嫌いなんだよね……。ビルの清掃がいいって言ってるのに……」


「本当に接客が嫌なんだな」


柚葉は不服そうにため息を零した後、窓の方に顔を背けてしまった。


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