群青の月
あたしから取り上げたタバコを吸う冬夜に、思い切り眉をしかめた。


今までは、いつの間にか当たり前になっていたこのやり取りに対して、深く考える事は無かったけど…


最近は何故か、こんな事にさえ苛立ちを感じてしまう。


それは、“冬夜との馴れ合いへの不快感”だと思っているけど、“そんな理由”にどこか納得出来ない自分(アタシ)がいる。


「……最近、ずっと夜中に働いてるだろ?何か理由があるのかもしれないけど、そんなんじゃいつか本当に体壊すぞ」


厳しい表情を見せる彼に、またため息だけを返した。


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