群青の月
例えば…


言い訳染みた事ばかり考えるのがプライドのせいなんだとしたら、それを捨ててしまえばラクになるのだろうか…。


もしも…


この手を素直に受け入れる事が出来たら、何かが変わるのだろうか…。


思考が遮断され始めたせいで、バカみたいな事を考えてしまう。


そんな自分(アタシ)に、呆れ混じりの小さな笑いが力無く漏れた。


「どうした?」


耳に届いた声には返事をせずに、完全に瞼を閉じる。


あたしは、偏屈(ヘンクツ)なプライドを忘れたかのように安堵を感じて、ゆっくりと夢の中に落ちていった――…。


< 338 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop