群青の月
握り締めた手を動かさないようにして、もう片方の手に持ったままのタオルで柚葉の肌に残っている汗を拭き取る。


ここ数日で少しだけ痩せた彼女は、以前よりも細くなってしまって…


夏だと言うのに肌に日焼けの痕は無く、むしろ透き通るように白い。


体調が悪い事も、食欲が落ちている事も、そして眠る度にうなされている事も…。


とにかく、その何もかもがおかしいと思うのに、それらの理由を考えてみてもちっともわからない。


その結果、まるで病人のような柚葉に対して心配が募る一方で、俺はずっと気が気じゃなかった。


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