群青の月
何度も漏れる、深いため息。


時計が進む度に、柚葉がいない寂しさを更に実感していく。


俺は、もう嫌と言う程の虚無感を抱いているのに…


まだ大きくなり続けるそれが、今も心の奥底から込み上げて来るのを感じていた。


例えば…


心が通じ合っているなら、こんな気持ちを抱く事は無いのだろうか…。


数時間会えないだけで不安になるような、そんなどうしようもない感情を抱かなくても済むのだろうか…。


だったら…


柚葉にこの気持ちの全てを曝(サラ)け出して、彼女が受け止めてくれさえすればいいと思う。


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